シューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘」を初めて聴いたのは、フィッシャー・ディスカウのバリトン(伴奏はジュラルド・ムーア)のカセットでした。今から25年以上前のことです。
その頃通勤に1時間ほどかかる職場で、往復の車の中で毎日飽きもせず聴いていました。その当時、「凄い歌唱力!」と感嘆したものです。
久しぶりに聴いてみたのですが、懐かしさがこみ上げてきます。当時の心理状態や通勤途中の情景までがよみがえってきます。
「Das Wandern」のフレーズで、キーがやや高めになるところがあるのですが、当時から妙に耳についていたことを思い出します。今も変わりませんね。
このディスカウの歌唱を今聴くと、やや凄みのある歌い回しが耳につくような気がします。全曲聴き通すことに苦労がいりました。
でも、当時、私の気持ちを高めたり、和らげたり、慰めたりしてくれたカセットには違いありません。何しろ、本当に好きな曲集なんです。
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