「アルハンブラ宮殿の想い出」は日本人ギタリスト阿部保夫氏の演奏で初めて聴きました。珠玉のギターアルバムとかいうレコードにおさめられていた一曲です。
この演奏が、私の中では、この曲の演奏の基準となるものでした。トレモロのつぶが整っていて、端正で非常に美しい演奏です。
その後、イエペスやセゴビアなどの演奏を知ることになるのですが、私にはさほど感じ入るものがありませんでした(多分私の耳が悪いのでしょう)。
イエペスの演奏は、何だか歌い回しやタッチが「かわいている」ような気がします。セゴビアの演奏は、トレモロのつぶが揃っていないような印象を受けました。
更にその後聴いたジョン・ウィリアムスの演奏は、確かにテクニック的には申し分なく、トレモロも非常にしっかりとしたタッチでつぶが揃っているのですが、心に訴えかけてくるものがないように思えたのです。
その他、ラッセル、山下和仁、フェルナンデス…等色々な人の演奏を聴いてきましたが、それほど印象に残っているものはありませんでした。
私には、阿部氏の演奏が、心にずっと響き続けていたのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿