ブルックナーの交響曲第1番を久しぶりにヨッフム指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴きました。グラモフォンの廉価盤LPです。
この交響曲は、ベートーヴェンの確固とした構成、シューベルトの抒情的なメロディー、ワーグナーの壮大さと動機の活用など、先人達の功績を融合し敷衍したような作品となっています。
これまでのお勉強の成果を、いよいよ世に問うたということでしょうか。
40歳を過ぎてからの第1交響曲であり、他の交響曲作曲家に比べれば、決して早く作曲されたとは言えません。
しかし、きこえてくる音楽は、瑞々しく、美しく、そして力のこもったものとして、若々しさを感じさせる素晴らしいものですね。
私にとっては、非常に勇気づけられる音楽です。
このレコードでは特に第1楽章の終末部。大きくクライマックスを築きしめくくるのですが、ここでのヨッフムの指揮は、凄まじい突進力を見せます。
クレッシェンドとともにアチェレランドをかけ、聴き手を興奮させます。
ここに、ブルックナーを素材にしたヨッフムの、大きな意志力といったものを強く感じるのです。素晴らしい!。
0 件のコメント:
コメントを投稿