シューマンの歌曲集「詩人の恋」を初めて聴いたのは、30年以上も前、ヘルマン・プライが何かのコンサートで歌ったものでした。
HHKFMの海外のコンサートの番組だったと思います。その頃は、音楽はもっぱらFM放送を聴いていて、気に入った音楽をせっせとカセットテープに録音して残していました。
昔のテープがいくつも残っていますが、いまだに時々聴いているものもありますが、ほとんどは聴けなくなってしまったり処分してしまったりしています。
所謂「ラジカセ」で聴いていた時代です。多くの人が同じ道をたどっているのではないでしょうか。大変懐かしく思います。
さて、このプライの詩人の恋は、第1曲の「美しき五月に」の途中から録音が始まっています。多分、当時このコンサートに気付き、慌てて録音をしたのだと思います。当時のことを思い出します。
プライの歌唱は、まだまだ若々しく、この曲集の雰囲気に相応しい歌い口が伝わってきました。
第7曲の我は恨まじ(Ich grolle nicht)」。私はこの曲が大好きなのでした。プライは、愛は失われても恋人は恨みたくないという気持ちと、その心の葛藤を見事に表現しています。
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